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「教育おりがみ」でおなじみのトーヨーから発売されている折り紙工作用のはさみです。2015年発売の新商品ですが、大手の文房具店ではいまだに見たことがなく、「商店街にあるような文房具店」でたまたま見つけました。「先端でも美しく切れる」という謳い文句が気になり購入し、実際手にとってみましたが、確かにこれは良い切れ味でした。謳い文句もその通りで、確かに通常のはさみで見られるように、先端で紙が破けることはありません。もっとも、どんなはさみでも先端まで使わないようにすれば破けることはないので、必ずしもはさみの先端まで綺麗に切れる必要はないのですが、後述する通り、この先端の仕上げは特筆すべき特徴となっています。


トーヨーのサイト
にあるように、このはさみは刃物の街、岐阜県関市で作られているものです。具体的なOEM元は、ニッケン刃物と思われます。ニッケン刃物のラインナップには「ホビーメイトビーク」というはさみがあり、この「BE-8」とほぼ同じ形・大きさとなっています。


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両者の違いは、「ビーク」では後ろ側(要側)の半分がギザギザ刃となっている点と、「おりツール」では先端の仕上げが鋭くなっているという点です。比較してみるとこんな感じです。

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鋭い方が「おりツール」ですが、「ビーク」に比べて、さらに先端がわの側面を削るというひと手間が加わっています。これによって、先端で紙が破けることがなく、刃が紙に進入するようになっています。この部分に関してはおそらく、飛騨の職人が一本一本丹念に先端を仕上げているのでしょう。

カシメは座金(金属リング)を挟んだリベットで、樹脂リングのそれよりは耐久性があるかと思います。また、刃裏の摺り合わせもなかなか良く、ミシン油を挿す(刃裏に薄く塗って拭き取る)と驚くぐらい滑らかになります。このあたりはさすが本場の刃物という感じです。

特徴的な形となっているカーブ刃については、やはり「引き切り効果」は、今ひとつその「効果」が分からなかったのですが、サイトの説明にもある通り、例えばテーブルの手前で紙を切っている時に、紙の下で見えなくなっている刃の先が、閉じるときにテーブルの端に当たってつっかえてしまう…ということがまずないので、その点では使いやすいと思います。

この「おりツール・はさみ」は全長155mmのサイズのみですが、この刃の仕上げで、もう少し刃の長いタイプ(全長175mm)も欲しいところです。

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