カミオジャパン「2 LINES PEN」 ペン先拡大

頭からペン先が2つ、人呼んで双頭式と呼ぶそうです。

右側に黒ペン、左側に赤ペン、そんなペンがあったら便利だよなぁ~と頭の中では考えても、冷静に考えてみると困ったことがいろいろ出てしまいそうで、せっかくのアイデアを心にしまい込んでしまうのが人間の自制心というものではないでしょうか。しかし、世の中変な…いや、おもしろいことを考える人はたくさんいるのでありまして、そんな頭の中の怪物を形にしてしまったメーカーさんも1社や2社ではないのです。

おなじみの…

双頭式というと今はまずこれを思い浮かべる人が多いのでしょうか。コクヨ「ビートルティップ・デュアルカラー」です。直径約13mmのドクターグリップ顔負けな太軸にチップを2本、それも左右に詰め込んだというわがままな蛍光ペンであります。単純に2本詰め込んだだけではなく、ペン先の形もしっかり工夫してるのがコクヨらしいところですね。ペン先に角度が付いてるのが安定感あって親しみやすいところではありますが、2本が違う角度になってるので右に左にパタパタと線が引けるわけではなく、違う色で線を引く時はペンを180度回転させるか、手首をぐいっと曲げるしかないのがやや微妙なところだったりします。出た当初はこんなニッチなのマニア以外で誰が買うんだ?と思ったのですが、店頭では意外と売れてるらしく、発売日を延期してまで作ったかいがあったよ…とコクヨの人も思っているのかもしれません。 

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そんなビートルティップ・デュアルカラー以前にも双頭式の蛍光ペンは存在してまして、レイメイ藤井「2 COLORS MARKER」というのがあったりします。当時の定価150円。普通の蛍光ペンと変わらないくらいの軸の太さにピンクと黄色を詰め込んで…そこまでならまだあり得る話なのですが、キャップを開けるとそこには2つの色が見えるのが当時としても衝撃的だったのを覚えてます。別にビートルティップ・デュアルカラーのようにぶっとい軸にしなくても双頭式の蛍光ペンとしては十分成立するのです。もちろん軸が細い分だけインク容量としては頼りないところがありますが、変に軸が太いよりは収まりがいいし扱いやすいのです。残念ながら店頭からは姿を消してしまいましたが…今復活しても買いますよ~。 

カミオジャパン「2 LINES PEN」

そんな双頭式に突然の新顔として登場したのがカミオジャパン「2 LINES PEN」でした。ペン先を見ると黒と赤…何とミリペンなのです。拡大してみてもくっついてるようにしか見えないこのペン先を見るとよく色が混ざらないなぁとツッコミを入れたくなってしまいます。1色でも書けるのはもちろん、2色同時に書いて鮮やかなラインを描くこともできるのがポイントで、個性的なアンダーラインを引いたり、2色アートを描いてみたりといろんな使い道があると思います。実際に書いてみるとなかなか思ったように書けなかったり、キャップがパチッと閉らなかったりなど、ちょっとあれ?と思うことはありますが、新感覚の筆記具は慣れるまで気難しいものと割り切るのも大事なのでしょう。カミオジャパン、やるじゃないですか…。ペン先の色の組み合わせは全部で6種類あります。なくなる前にそろえたくなりますよね…。

なんのことかな?

ボールペンの双頭式としては三菱鉛筆「B's」シリーズからも発売されていたことがありました。当時の定価200円でいて油性黒ボールペン、赤ボールペン、さらには蛍光ペンまで使えてしまうというなかなかのすぐれもの。横幅2.4cmもあるだいぶつぶれた感じの楕円形の軸が持ちやすいか持ちにくいかはあえて何も言わないことにして、今となっては手堅く打算的な製品が多い三菱鉛筆にもこんな誰が使うかわからないようなアグレッシブな製品を出していた時期があったんですよ…。双頭式の中では比較的ゆとりを持ったペン先の間隔を保っているあたりが三菱らしいといえばらしい気がします。でも、リフィル交換もインク補充もできないんですよ。できるといいのに~。

なんだろうねぇ?

そしてまたもや新顔、カミオジャパン「PLUG」です。B'sと同じく油性黒ボールペン、赤ボールペン、蛍光ペンの3機能でいて、マニアックな双頭式とは思えないくらいきれいにまとまってます。PLUGというネーミングだけあってキャップもプラグ状になってるのがなかなかかわいいところですね。軸の色は蛍光ペンの色と同じになっていてもボールペンは黒と赤。ファンシーっぽい見た目の割には実用に配慮した組み合わせを心がけたのでしょうか。値段は300円(税抜)でB'sと比べると100円ほど値上がりしてますが、ここはこのまとまりの良さと双頭式ボールペンの発売に感謝しないといけないところでしょう。まとまりがいい反面、B'sのようにペン先の間隔にゆとりがなく、普通のボールペンのように軸を回しながら書くわけにもいかず、どうしても軸の回転方向が限られてしまうせいで書きにくくなってしまうのが気になるところだったりします。

ビートルティップ・デュアルカラーのおかげで再びお株が回ってきたのか、それともカミオジャパンがなんとなく双頭式を作ってみたくなっただけなのか…詳しい事情はよくわかりませんが、どう見ても少数派にしかならない双頭式の筆記具が増えると思うとこちらとしてもうれしい限りであります。ペンを2本持ちながら書いてる人は1本に、4本持ちながら書いてる人は2本にできる。いいことじゃないですか。毎日使うかどうかは別にして、たまに使う分にはきっと楽しい筆記具になれるはずです。

一言で言うと変な筆記具と言うしかないのですが、こういう素直な発想は大事にしたいですね。

コメント   

#1 sepdectry 2016年01月24日 20:12
#2 moonpaste 2016年01月25日 17:41

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